D'Addario Woodwinds(ダダリオウッドウィンズ)のリードについて
南フランスやアルゼンチンの広大な農地で栽培した良質なケーンを厳密に選別・カッティング。90年以上の長い歴史の中で得た経験と最新の技術によって豊富なラインアップを取りそろえ、多くの奏者に愛されています。ダダリオではすべてのリードの生産を完全デジタル化。「DRM(デジタル・リード・マシン)」と呼ばれる独自の設備により、高品質・高精度で均一性に優れたリードを生み出しています。
リード 各部の名称とカットの種類
リードには、「ファイルド・カット」(「フレンチ・カット」、「ダブル・カット」とも呼ばれます)と「アンファイルド・カット」(「アメリカン・カット」、「シングル・カット」とも呼ばれます)の2種類のカットがあります。
ファイルド・カットは、ケーンの表皮をU字にカットし、さらにヒールの上端部分にストレートに切れ目を入れ、ヴァンプの下端の表皮を削り落としたタイプのカット。音の立ち上がりに優れ、特に低音域においてのレスポンスが良く、音色が明るめになる、などの特徴があります。
また、アンファイルド・カットは、U字にカットした周囲の部分の表皮を削らずに残したタイプのカット。リード全体の弾力が増してほどよい抵抗感が得られます。ファイルドに比べてヒール上端部分の表皮が残っている分、音にしっかりとしたコシがあり、ダークで深みのある音になります。
それぞれのカットのリードを使い分けることで、多彩な演奏アプローチを可能にします。
D'Addario Woodwinds(ダダリオウッドウィンズ)のリードの特徴
Rico(リコ)
Rico創業当時からの伝統を受け継ぐ、通称:赤箱。アンファイルド・カット。厚みが抑えられており、鳴らしやすいのが特徴。手頃な価格で学生の愛用者も多い。
Royal(ロイヤル)
Ricoのデザイン・プロファイルをベースにファイルド・カットを採用。厚みを抑えたブランクを使用し、鳴らしやすくクリアな音質、柔軟で素早いレスポンスを実現。幅広い強度設定。
Reserve(レゼルヴ)
繊維密度の高いケーンの根元の2節のみを使用。柔軟かつコシがあり、耐久性、均一性も。温かな音色、幅広いダイナミクス、正確なアーティキュレーションを実現。ファイルド・カット。
Reserve Classic(レゼルヴ・クラシック)
厚みを持たせたブランクを使用。長めのヴァンプ、厚めのティップ、ティップ・コーナーはスクエアで、深みのある音色、クリアなアーティキュレーション、柔軟な演奏性を実現。
Reserve Evolution(レゼルヴ・エヴォリューション) Reserveシリーズの中でも最も厚いブランクを使用。重めのスパイン、厚めのティップで明瞭なアーティキュレーションと温かく柔軟性に富んだ音色、遠達性のある響きを実現。
La Voz(ラ・ヴォーズ)
世界の一流ジャズ奏者たちから長年愛用されている、ジャズの定番リード。ジャズにマッチするブルージーでパワフルなサウンドと柔軟性を併せ持つ。アンファイルド・カット。強度はS/MS/M/MH/Hの5段階。
VENN(ヴェン)
シンセティック・リードならではの優れた耐久性と安定性、均一性に加え、天然リードのような吹奏感と自然な温かみのあるサウンドを実現しました。
Rico(リコ)
Rico創業当時からの伝統を受け継ぐ、通称:赤箱。アンファイルド・カット。厚みが抑えられており、鳴らしやすいのが特徴。手頃な価格で学生の愛用者も多い。
Royal(ロイヤル)
Ricoのデザイン・プロファイルをベースにファイルド・カットを採用。厚みを抑えたブランクを使用し、鳴らしやすくクリアな音質、柔軟で素早いレスポンスを実現。幅広い強度設定。
Select Jazz Filed(セレクト・ジャズ・ファイルド)
世界の一流ジャズ奏者とのコラボで誕生。厚めのブランクを使用、厚めのスパインと伝統的なティップ形状で、抜群の操作性と音飛び、クリアで力強く豊かなサウンド。強度は9段階。
Select Jazz Unfiled(セレクト・ジャズ・アンファイルド)
世界の一流ジャズ奏者とのコラボで誕生。厚めのブランク、厚めのスパインと伝統的なティップ形状。音色はファイルドよりもダークな傾向。強度は9段階。
Reserve(レゼルヴ)
繊維密度の高いケーンの根元の2節のみを使用。厚めのブランクで、柔軟かつコシがあり、耐久性、均一性も。温かな音色、幅広いダイナミクス、正確なアーティキュレーションを実現。ファイルド・カット。
La Voz(ラ・ヴォーズ)
世界の一流ジャズ奏者たちから長年愛用されている、ジャズの定番リード。ジャズにマッチするブルージーでパワフルなサウンドと柔軟性を併せ持つ。アンファイルド・カット。強度はS/MS/M/MH/Hの5段階。
Frederick L. Hemke(ヘムケ)
著名なSAX奏者F.L.ヘムケ監修。ファイルド・カット、薄めのティップと短めのヴァンプ。レスポンスが良く洗練されたダークで温かみのある音色。クラシックとジャズの両方で人気。
VENN(ヴェン)
シンセティック・リードならではの優れた耐久性と安定性、均一性に加え、天然リードのような吹奏感と自然な温かみのあるサウンドを実現しました。
リード強度比較チャート
ダダリオでは、各ブランドごとに奏者のニーズに合う強度のヴァリエーションを取りそろえています(リードの強度は、カットされる厚さの違いやケーンがもともと持っている繊維の弾力の違いなど、さまざまな要素によって決まります)。下記の比較チャートは、各リードの強度の平均値を元に作られています。強度の感じ方はお選びのリードとマウスピースとの組み合わせによっても変わってきますので、目安としてご活用ください。
Rico(リコ)のリード・メイキングの伝統
時をさかのぼること約90年前の1928年。フランス・パリで演奏・作曲家として活躍していたJoseph Rico(ジョセフ・リコ)が南フランスの別荘近くで最高級の良質のケーンを見つけ、アメリカで活躍していたクラリネット奏者の甥Frank De Michele(フランク・ド・ミシェル)へ350kgのケーンを送りました。それはたちまちアメリカの演奏家の間で評判となり、フランクは演奏活動の傍らリード製作を手がけることを決意します。フランクは叔父のジョセフ・リコへの敬意を込め、そのブランド名を「RICO」と命名し、ここにリコの歴史がスタートしました。南フランスにあるケーン畑では、現在でも、創始者ジョセフの孫であるJean-Francois Rico(ジャン・フランソワ・リコ)が毎年上質なケーンの栽培を行なっており、リコが長年培ってきた「ケーン育成のノウハウ」という伝統と遺産は脈々と引き継がれています。
一方、リコは2004年にD'Addario(ダダリオ)の傘下に入りました。D'Addario(ダダリオ)はより高品質なリードを生み出すため最新技術に多大な投資を行ない、リード製作のプロセスを劇的に改良。アメリカ・ロサンゼルス近郊のサン・バレーにあるリコの製造工場では、最新技術を結集したリード研究センターが設けられ、音楽家、科学者、農学者のコラボレーションを活かしながら、最高級リードを製造し続けています。
2014年に、リコは親会社である「D'Addario(ダダリオ)」の名前をとり、「D'Addario Woodwinds(ダダリオウッドウィンズ)」へとブランド名を変更。リコが90年に及ぶリード製作の歴史の中で続けてきた世界トップ・クラスのクラリネット奏者、サクソフォーン奏者たちとの対話とダダリオの最新鋭の技術により、「D'Addario Woodwinds(ダダリオウッドウィンズ)」は、さらに演奏家が求める最上級品質のリードを皆様にお届けします。
創始者のジョセフ・リコ。
加工の様子。左手に持っているのが加工の第一段階で作られる「ブランク」(リードの原型)。
初期のリコ内の様子。
ケーンの育成に適した気候を持つ南フランスとアルゼンチンで栽培。
有機農法により2年間育成したケーン。
刈り取ったケーンは天日でしばらく乾燥させたのち倉庫に貯蔵してさらに乾燥させる。
ケーンの節と節の間の部分を適切な長さにカット。カットされたチューブはアメリカのダダリオ工場へ。
強度を測定中。ダダリオではすべてのリードをデジタル・リード・マシン(DRM)で製造。
D'Addario Woodwinds(ダダリオウッドウィンズ)取り扱いリード一覧
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※このページの掲載内容(製品の仕様・特徴、及び価格等)は、2022年3月1日現在のものとなっており、予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。